補完代替療法を考えている方へ
補完代替療法とはどのようなものですか?
補完代替療法には以下の様ないくつかのものがあります。
(1)代替医療システム(伝統医学系統、民族療法、東洋医学など)
(2)エネルギー療法(気功、レイキなど)
(3)肉体的療法(カイロプラクティック、マッサージ療法、鍼治療など)
(4)精神・心体介入(精神療法、催眠、瞑想など)
(5)薬物学・生物学などに基づく療法(漢方、サメの軟骨、アガリクス、メシマコブ、フコダイン、食事療法、免疫療法など)
補完代替療法を受けてもいいのでしょうか?
東海大学の乳腺内分泌外科ではお勧めしていません。それはこれらの補完代替療法の効果が科学的によくわかっていないからです。また通常の私たちがお勧めする治療と、これらの補完代替療法とを同時にお受けになることもお勧めしていません。抗がん剤治療またはホルモン治療と同時に補完代替療法を同時にした場合、副作用が強く出る可能性や抗がん剤治療やホルモン治療の効果が減ってしまう可能性もあります。どうしても補完代替療法を取り入れたい場合は、担当医にお申し出頂き御相談下さい。ご自身の判断で通常の治療と補完代替療法を同時にお受けになり、その結果が悪くてもそれはご自身の責任になってしまいます。補完代替療法をお受けになる場合は慎重にお考え下さい。
補完代替療法は効果がないのでしょうか?
世の中には「がん」に対するさまざまな補完代替療法があります。私たちが皆さんからよくお聞きする漢方や免疫療法というと穏やかで副作用が少ないイメージがありますが、安全な治療ではありません。漢方薬などで肝炎や肺炎になり、命に関わるような副作用も報告されています。しかし補完代替療法は絶対に効果がないというのではありません。もしかすると、すばらしい治療もあるのかもしれません。これらの治療により優れた結果が得られればよいのですが、その保証はなく、効果も正確に科学的に証明された治療ではありません。効果があった人が数人いたとしても、治療を受ける多くの方に当てはまるという科学的な根拠が認められてないのです。ご自身の判断で補完代替療法をお受けになり、その結果が悪くてもそれはご自身の責任になります。補完代替療法をお受けになる場合は慎重にお考え下さい。